■“料理オンチ”4タイプと克服のヒントは?

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 料理オンチには様々なパターンが存在する。作業工程の同時進行ができず、焦ってミスを重ねる「段取り迷子型」、塩辛すぎたり甘すぎたり、味見をしても改善できない「味覚センス不足型」、レシピを無視して「自分の感覚」で突き進み失敗する「創作暴走型(センス厨型)」、読んでも分量や手順や料理用語がわからない「レシピ読めない型」などだ。

 調理が苦手な人向けの教室も開催している山口氏は「料理が最初からできることはない」と呼びかける。「例えば冷奴をまずく作ることは難しい。豆腐に1瓶のしょう油をかける人はいない。すごくシンプルなものからやればいい。すごく高い山を目指さなくていい」。たとえばハンバーグはどうか。「ハンバーグは生肉なので味見ができない。焼いてみるまでわからないのが難しい。それになぜパン粉や牛乳、ナツメグを入れるのかわかっている人がどれだけいるのか」。無数にアレンジができる分、複雑さが増してしまうが「肉と野菜の炒め物が上手に作れたら、自分はここで満足と終わらせるのもいい」と提案した。また料理の方法についても「手先が器用じゃないならみじん切りを諦める。すりおろすのも、チューブ入りのもので代用する。代用品はあるのでたくさん頼ればいい」と語った。

 レシピ本を出したこともある脳科学者・茂木健一郎氏は、料理が脳に与える影響について説明した。「料理は脳にとってチャンスであり、脳トレだ。これをやりながらこっちをやってというように、同時並列で進行し、スケジューリングもしなければいけない。いろいろなことも覚えなくてはいけないので、ワーキングメモリーも使う。実は料理は、アスリートぐらい脳を使っている」。

 コラムニストの河崎環氏も、料理で脳を使う感覚を実感する。「料理を作っていると、前頭葉のあたりが熱くなってきて、本当に走っているぐらいの興奮がある」。また料理作りと絵を描くことの共通点も挙げる。「料理ができる人・できない人は、絵が描ける人・描けない人に似ている。1つの作品にするためにどうアプローチするか、最終的な像が見えていて描いていくか。これができるかは脳の癖の問題だと思う」。
(『ABEMA Prime』より)
 

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