イランに対して攻撃に踏み切ったアメリカのトランプ大統領。国際社会に衝撃を与えたこの軍事行動は、アメリカ国内にも波紋を広げている。
イランへの攻撃をめぐって、「MAGA派」と呼ばれるトランプ大統領の熱心な支持層で意見が対立。
MAGA派は本来、他国の戦争への介入に否定的な立場を取ってきており、攻撃が取り沙汰されていた段階から、MAGA派の中からは多くの反対の声が上がっていた。
トランプ氏の元側近 スティーブ・バノン氏は、「イラクのような事態を二度と起こしてはならない。国が分断されてしまう」と語っていた。
その一方で、今回の軍事行動に対し、保守派政治活動家のチャーリー・カーク氏は「彼は10年にわたり、イランに核兵器を持たせないという姿勢を貫いてきた。トランプ大統領は、慎重かつ断固たる判断で行動した」と、評価する声を上げている。
攻撃に踏み切る数日前、記者から「支持者からも懸念する声があがっている」と問われると、トランプ大統領は「私の支持者は、私をかつてないほど愛し、私は彼らを選挙のとき以上に愛している。圧勝したあの選挙だ」と話していた。
その後イランへの攻撃は実行されたが、停戦合意が発表される。すると、反対していた支持者たちがトランプ大統領を賞賛する声を上げはじめるなど変化が見られた。
そして今、トランプ大統領の周辺では、 “顔色をうかがう”発言が盛んに行われている。
また、トランプ大統領は、停戦合意を仲介した功績でノーベル平和賞にも推薦されたと、自身のSNSでアピール。
米共和党 カーター下院議員の推薦書簡では「トランプ大統領はイスラエルとイランの武力紛争を終結させ、“並外れた歴史的役割”を果たした」とある。
ほかにも、米共和党 マリアネット・ミラー・ミークス下院議員が「トランプ大統領はノーベル平和賞に値する」と述べている。
米政治専門家が解説「トラウマの上に今いる」
