橋本(19歳)と水本(18歳)とフレッシュだが、橋本は立ち技12戦目、水本は2戦目と経験に大きな差がある。橋本はK-1甲子園2022 -60kg王者、対する水本は現役高校生で全日本アマ修斗選手権ストロー級優勝の実績を持つMMA経験者だ。

 ゴングとともにテンポ良く攻めたのは水本、シャープな足取りから右フックを当てる意外性のある立ち上がり。一方、橋本は相手と手を合わせ一定の距離を保ちながらローや前蹴り、ミドルと多彩な蹴りでじわじわとプレッシャーをかける落ち着いた前半。中盤に差し掛かると水本は強引な左右フックを当て会場を沸かせるが、橋本は冷静に対応し主導権を譲らない。

 2ラウンド、水本の積極性は変わらず。しかし橋本も圧力を強めると、的確に当たっていた水本のフックが空を切るシーンが増え、橋本のミドルで水本がバランスを崩す場面も。ラウンド終盤、両者大ぶりなフックを打ち合い空を切る中、橋本が強引に左フックを叩き込みダウンを奪い、これで流れは橋本へ傾く。

 迎えた最終3ラウンド。ダウンを奪われ後のない水本は、次々とパンチを放ち一発狙いのなりふり構わない戦術に出る。水本はバックブローなど隠し玉も繰り出し反撃するも、橋本は終始変わらないプレッシャーと蹴り主体の攻撃。試合時間の残り1分、水本が2度目のバックブローを放って橋本の後頭部を捉えるが、上手くかわされており威力はない。逆に打ち際の隙を逃さず橋本が左フックを一閃。まともに被弾した水本の顔が後方に仰け反り、ロープの反動で今度は前に、派手に崩れ落ちると即ゴングが打ち鳴らされた。

 文句なしのKO勝利にファンからは「すごい完璧だ才能ありすぎる」「倒れ方やばい」「ぺちゃっと倒れた」「左フックやっぱり当たった」「慣れないルールでよく修正した」など橋本の仕留める技術への賞賛の声多数。

 一方、経験不足を物ともせず積極的に挑んだ水本にも「1ラウンドは(橋本が)危なかった」「よく頑張ったな」と声援は多い。Krushの宮田充プロデューサーも解説席で「全部使って精魂果てた戦い方だったと思います。この(短い)キャリアでよく出てきてよく戦った」と賞賛した。

 橋本はマイクで「オープンフィンガーめっちゃ楽しかったし、めっちゃ盛り上がったと思うんですけど、痛いっすね、やっぱ」と率直な感想を述べつつ「KO勝ちはうれしいんですけど、僕が目指してるのはちゃんとグローブで、フェザー級のベルトを取ることです」と宣言。最後は「(OFG戦は)もうやりたくないですけど、また相手が決まらず盛り上げたいなと思った時にまたオープンフィンガーやるんで、是非また、僕の名前を出してください」と本音を交えつつ力強く締めくくった。

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