トランプ大統領の“激推し”大型法案が成立
【映像】「アメリカ党が結成されます」イーロン・マスク氏のX投稿
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 所得税減税の延長など、トランプ政権の複数の看板政策を盛り込んだ大型法案「一つの大きく美しい法案」。アメリカ議会の上院で1日に、下院で3日に可決された。

【映像】「アメリカ党が結成されます」イーロン・マスク氏のX投稿

 この法案が「アメリカを飛躍的な発展に導くだろう」と、4日の署名式でも満足げに語ったトランプ大統領。

「我々はすべてを1つの法案にまとめた。こんなことはこれまでになかった。史上最大の法案だ」(トランプ大統領、以下同)

 しかし実態は上院・下院ともに反対票がかなり多く、トランプ大統領も積極的にSNSから「共和党員なら簡単に賛成できるはずだ。ばかげている」と、賛成票を投じるよう党員に圧力をかけていた。

 その結果、上院では賛成50票、反対50票と同数に割れたところに、上院議長であるバンス副大統領の賛成票が加わり可決。下院では賛成218票、反対214票という、わずか4票差でギリギリ通過。

 今回の大型法案。労働者をはじめとした庶民の助けになるものとアピールしているが、実は富裕層や企業の恩恵が大きいという見方があるほか、財政のさらなる悪化や社会保障費の削減によって低所得者にかなり厳しいものになると不安視されてもいる。

 特に、実業家のイーロン・マスク氏は「ばかげた支出法案」と批判。可決されれば新党を作ると述べていたところ「自由を取り戻すため、きょうアメリカ党が結成されます」と予告通り、自身のXで新党立ち上げを表明した。

トランプ大統領“激推し”法案が成立…アメリカ政治と国民にどんな影響が
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