日本人ファーストを掲げ、参議院選挙の台風の目となった参政党。なぜここまで票を伸ばしたのだろうか。注目したのは女性からの支持である。
参政党に投票した人の男女比は、男性61%、女性39%。ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターでノンフィクションライターの石戸諭氏はこの結果を受け、以下のように述べる。
「他の党と比較すると参政党の集会は子連れが明らかに多いというのが1つ特徴だと思う。3年ぐらい前まで参政党の支持者は社会の中でも変わった人たちという感じだったが、今回新しく取り込んで、決定的に変わってきた。立憲民主党を上回り比例で700万票以上集めたのだから、彼らのメッセージが普通に暮らしている人、普通の人たちの一定数に届いたと解釈したほうがいい。その中には女性が含まれるのは当たり前のこと」
比例区の政党支持の男女比をみると、自由民主党は男性54%、女性46%、立憲民主党は男性57%、女性43%などという結果に。石戸氏はこの結果についてこう話す。
「日本保守党も女性の割合は多い。これも当たり前の話だが、女性だから自動的にリベラルな考え方になるということは決してない。データを見ると日本の政党は大枠でみると5対5の範疇に収まっている。たとえば女性だけ支持層の7割とか極端に高くなっている政党があるのかというとない」
神谷氏はいわゆるマッチョな発言を繰り返す一方、実際に出馬をしているのは女性が多かった。こういった“見え方”も票の獲得に影響したのだろうか。成蹊大学の伊藤昌亮教授はこのように分析する。
「参政党の場合、批判している人たちが見る部分と、支持している人たちが見る部分が違う。批判している人たちは、新憲法構想案やウルトラ保守的なところを見ていて、非常にバックラッシュ的な危険性を見ている。ただ、支持している人は、子ども1人10万円くれるんだなどの入り口の政策を見ている。そこはソフトにソフトにやっている。女性を多く出していることもソフトな入口戦略の1つだと思う。そういう意味で批判層と支持層が見ているところが違うという所が大きい」
“外国人問題”は言い方が雑すぎる?
