「よからぬ勢力に天皇が利用される危険性がある」
一方で、参政党も主張している現行の日本国憲法の課題については「(法律よりも厳格な改正手続きが必要な)硬性憲法、硬い憲法は、時々の多数派によって簡単に変えられないようにしている。いろいろな事態に対応できるように条文が抽象的になったりしがちで、どうしても解釈に幅が出てくるがそのために裁判所と先述の違憲審査制があるのだ。仮に最高裁判所が危ない裁判官ばかりになったりすると恐ろしい話だが、それでも比較すると、今回の参政党の憲法案より、私は日本国憲法の方が100倍いいと思う」と主張した。
参政党の憲法案3条「天皇は、全国民のために、詔勅を発する」については「僕はちょっと驚いた」として以下のように述べた。
「明治憲法では、天皇には勅令という法律と同じような(効力を持つ)命令を出す権限が与えられていた。そのことで議会が対立したり、多数派と少数派が激しくぶつかったりして政治が決定できなくなった時に『よし、じゃあ天皇様に勅令を出してもらおう』といわゆる“天皇の政治利用”がされる可能性が生じ、これで日本は道を誤った。だから戦後、新しい憲法をつくる時に、天皇と国政の距離を徹底して取るようにした。天皇をどのようにイメージするか好き嫌いはあると思うがそれは価値観だ。だが、よからぬ勢力に天皇が利用される危険性があることを指摘しておく必要があると思う」

