日本はアメリカからのコメの輸入量を大幅に拡大することで合意したが、小泉農水大臣は「主食にしない」と発言している。一体どういうことなのだろうか。
「日本はアメリカ産の米の購入を即座に75%増やす」
ホワイトハウスが公開した日米の関税協議についての資料にある、コメの輸入量に関する記述。
輸入量が増えることで国内の生産者への影響が懸念される中、小泉農水大臣は「一番懸念されていたのは、さらなるコメの流入が来るのではないかと。しかも主食用として。こういったことは全くない。コメの輸入総量はまったく増えない」と発言している。
日本には毎年、海外から非関税で年間約77万トンを輸入しなければならない「ミニマムアクセス米」と呼ばれるコメがある。
そのうち、アメリカからの輸入米は年間約34万トンを占めているが、総枠約77万トンを維持したうえで、アメリカ産のコメの輸入量を75%増やした場合、60万トン程度に増加、ミニマムアクセス米全体の8割近くを占めることになる。
さらに、大豆やトウモロコシなどの農産品を日本円で約1兆2000億円分購入することや、防衛装備品の追加購入に加え、ボーイング社の航空機100機を購入することにも合意したという。
日本は“関税競争”に勝てるのか…?
