■栄養不足で熱中症の危険も

貧困子育て世代の実態
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 困窮家庭に育つ子どもたちにとって、夏休みはどんなものだったか。EXIT兼近大樹は「腹が減ったら水を飲んでおけというのは当たり前にあった。ちょっと前まで『日本はそんなことない』と言われがちだったが、最近のSNSの普及によって、そういう人たちが可視化されるようになった気がする。自分がいた状況に苦しんだ記憶はないが、大人になってから辛い状況だったんだと知った」と振り返る。

 ギャルタレント・あおちゃんぺも「裕福な家庭ではなかった。いつも学校のプールに行って、クーラーが効いている図書館に行った。貧乏なのに親のプライドがすごく高かったので、人から施しを受けるというのがダメだった。そのせいで福祉につながれなかったところもある」という。

 ライターのヒオカ氏もまた困窮家庭で育った。「おかず、副菜、汁とバランスが取れた食事は、本当に給食だけだった。裕福な子たちから『給食は質素でおいしくない』ということを言われた時に、すごくカルチャーショックだった。私にとっては一番のごちそうだった。食事をしっかり食べていないと熱中症にもなりやすい。体調を崩しやすくなるのは、子どもたちにとって非常に深刻な問題だと思う」と、自身の体験も踏まえて訴えた。

 パブリックテクノロジーズ取締役CTOのTehuは「自分自身の夏休みはすごく恵まれていた」と自覚する一方で、食に困る子どもたちには危機感を覚える。「食事は子どもの生育・発育にすごく影響し、発育しなかったものは一生引きずる可能性がある。僕が子どものころ、ご飯を残すと『アフリカの子どもたちは満足に食べられないのに』と怒られたものだが、今はアフリカどころではなく、本当に近所にも困っている人がいる」と述べた。

■物価高はこども食堂・フードバンクにも影響
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