増沢氏は「チラ見せして、隠そうとした意図があるかないかが一番問題であり、経歴がどうかではない」と考えている。

 伊東市民は「性格が図々しい」「市長の性格がうらやましい。今日歯医者に行くのでさえ食欲がなくて、『嫌だな。あした抜かれるんだな』と思っていたが、市長を見たら歯を抜かれようが、舌を抜かれようが、どうってことない感じ」と話す。

 今回、続投の理由に挙げたのは「公約の実現」だ。田久保市長は、前市長が推し進めていた、建設費42億円の新図書館建設をめぐり、税金の無駄遣いだとして建設中止を訴えていた。観光客を取り戻した熱海と比べ、かつてのにぎわいを失った伊東市では、市民の負担が大きいという理由だった。

 そして、もう1つの公約が、伊豆高原の山間部に予定されていたメガソーラー建設の撤回だ。伊東市のメガソーラーは韓国系財閥企業が2018年に着工したが、市民団体らが環境問題の懸念から、中止を求め訴訟したことで、建設は棚上げ状態になっている。田久保氏は、この計画について「完全に白紙撤回する」と訴えた。

市議会は“反市長”で占められている状態
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