“過去に類例を見ない”時代…有権者はどうすべき?

西田亮介氏
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 日本大学危機管理学部教授/東京科学大学特任教授の西田亮介氏は、自民党の現状と“政治とカネの問題”の関連について以下のように話す。

「90年代の政権交代、それ以降を見ても、我々が今でも記憶しているのは政治とカネの問題だ。政治のさまざまな不祥事の中でも払拭しがたいというほかない。90年代に解決すると約束した問題を、30年経った現在においてもまだ改善できてないことに対する国民の怒りの声なのではないか」(西田亮介氏、以下同)

 また西田氏は、現在の政治の混迷について「過去に類例を見ない」と語る。

「これまでは、参議院でねじれを生じさせることが政権交代の足掛かりだと言われていたが、ねじれですらなく、衆参両院とも与党少数になってしまった。今後の国会運営は誰も見たことがない極めて不安定な状況になるはずだ」

 では“不安定な状況”の中で、有権者はどうするべきだろうか。西田氏は「期待するな」と主張する。

「自民党、公明党支持も期待してはいけないだろうし、野党支持者も混迷の局面だからといって、自分が推している政党に期待してはいけない。そもそも政治に現状打破の期待が集まりすぎていること自体があまり好ましい状態ではない。政治に期待が集まると、その勢いで何かを決めてしまう、例えば郵政民営化もその例だが、中長期で振り返ってみるとあまり良い結果にはならなかった」

(『ABEMAヒルズ』より)

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