■全国的な教員不足…授業が成り立たない?
教員不足の現状を見てみよう。全国公立学校教頭会の調査(令和6年度)によると、年度初めから・年度途中まで教員が配置されなかった小学校は21.3%(配置されていたのは78.7%)、中学校は19.2%(同80.7%)にのぼる。約2割の小中学校で不足し、副校長・教頭が担任の代替を行っているケースもある。
千葉県内の教員の未配置数は、2023年4月の約200人から、ほぼ毎月右肩上がりに。2024年2月には400人台中ごろまで増加している(千葉市、私立高校、私立特別支援学校を除く。千葉県教育委員会)。
教育社会学が専門の名古屋大学大学院・内田良教授は、「現場が多忙で、保護者対応も大変な中、教員の志願者が減っている。なり手不足の解消策として、免許更新制の廃止などに加え、ペーパーティーチャーがある」と説明する。
配属にあたっての研修は「自治体によって、やっているところもある」という。「人手不足で授業が成り立たないのが最大の危機。授業が回らない中で、とにかく人を集めなければいけない危機的状況にある。少子化に合わせて、教員採用を減らしていく流れもあり、そこに加えてのなり手不足でさらに深刻化している」。
■ペーパーティーチャーがいきなり教壇に
