6.5Gの衝撃とは?

エルロンロールの瞬間
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 そして縦に一回転するループ、さらに機体を横に360度回転させるエルロンロール。慣れてきたのか途中でサムズアップした場面も。

 しかし、この後「最大の試練」がやってきた。

 「Gかけますよ」の一言で機体が高速で横方向に回転、機体が小刻みに振動した。楪キャスターも「おおおおっ!」と声を上げたはいいが、目を閉じてしまいぐったりした様子に…

 だが、楪キャスターは体重の6.5倍、約300キロ近くの重さになんとか耐えた。

 その後は「数種類の機動飛行」「敵機を追いかける想定の訓練」「フレアの訓練」などを行い、いよいよ地上に降り立った楪キャスター。

 その第一声は「いやぁ、気持ち悪い」であり、続けて「Gがかかる瞬間、そして抜ける瞬間、お腹に入れていた力と耐Gスーツで押されているのがふっと抜けるのだが、その瞬間が一番しんどい」と語った。

 6.5Gについては「もう『うー』しか声が出ない、喋ることができないぐらいしんどい。隊員の方はそれだけGがかかっていても、どこに他の機体がいるのかはしっかりと見えているというが、尋常ではない。搭乗前はいろいろな気持ちが入り混じっていたが飛び立った瞬間、それも全て吹っ飛んで、もうとにかく全てのことが新しくて、感動しながら学びも多かった。皆さんがこうして日本の空を守ってくださっているということを身をもって実感し、本当に皆さんを尊敬している」と語った。

「これからも日本の空を守り続けていきたい」
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