■元キーエンス営業トップ、転勤辞令で転職検討は「生意気」
パーソル総合研究所主席研究員の小林祐児氏は、転勤は「だいぶ評判の悪い制度」だと指摘。特にコロナ禍以降はテレワークが普及し、人を物理的に動かさなくても良いという感覚が広がったこと、共働き家庭が増え男性も子育てに参加するのが当たり前になり、転勤が家庭に与える影響が大きくなったことなどを背景にあげる。
一方、株式会社アレグリア代表の小野松健太氏は、こうした転勤拒否などの意見に対し「全部生意気だと思う」と断言する。「転勤がある前提で入っているし、サラリーマンである以上は会社のルールだ。いろいろな意見があるが、(会社は)そんなものだと思う」。
小野松氏は前職のキーエンスで、一日電話150件、訪問5件などのノルマをこなし、2年目で年収1000万円を達成、成績1位を3度受賞した実績を持つ。去年、営業代行・コンサル会社のアレグリアを起業し、「これまでのボリューム(労働時間)を外で生かせればもっと稼げる」との考えだ。スタッフへも朝6時にチャット、業務中に30分おきに上司と細かくチャットする働き方を求めるが、「甲子園を目指して野球に必死になっているのと似た感覚。みんなで決めたら別に何も思わない」とした。
■「猛烈に働く」ことの是非
