■炎上騒ぎに巻き込まれた後はどうなる?
パックンはジーンズ広告について、「発音だけでなく文脈も全く一緒。“Have good genes.”は美貌や頭がいい人への褒め言葉だ」と指摘しつつ、「トランプ大統領は、北欧の人に“Have good genes.”と発言しているが、違う移民に対しては『われわれの純潔な血を汚している』と表現している。そのため人種差別的ではないかとして、ピリピリしているキーワードだ」と背景を説明する。
そして、「ジーンズ会社が狙っているかはわからないが、10年前であれば普通の褒め言葉としてみんなが使っていた。僕は意図的に人種差別をしているとは思わないが、金髪の白人女性に対して使ったことで、地雷を踏んだのだろう」と推測する。
佐保里さん本人は「最初は論争に巻き込まれていると知らず、日に日に『こういう考えの人が、いまコメントをしてくれているのか』と知った」と明かす。「すごくセンシティブな話題。今の私では理解が及んでいないため、今後勉強しないといけない領域だと感じる」。
経済学者で慶応大学名誉教授の竹中平蔵氏は、“デジタルタトゥー”の観点から心配する。「入れ墨のように、一度デジタル情報が残ると、完全には消えず、何かあるたびに引っ張り出される。佐保里さんには大きなチャンスにつなげてほしいが、小さな失敗をすると『それ見たことか』となる。SNS社会は持ち上げて落とす。顔も名前も出た状態でさらされてしまう」。
ひとつの例として、「孫正義氏の人気が出てきた頃に、高級車を買いに行って、『傷がついているからまけてくれ』と言ったら、わーっと『あの孫正義が値切った』と世間に出た。普通のことをやっても、なにかされることがある」とのエピソードを話す。
EXIT・兼近大樹は、「たとえ失敗しなくても、『失敗』にされる。たとえ誰かと結婚しても、『結婚相手はこういう思想を持っている。やはりこいつもそうだったんだ』と、無関係なところから、何かを作られてしまう」との問題点を語った。
(『ABEMA Prime』より)

