驚くことに20代2人以上世帯の場合、住宅ローンの平均額は1215万円。1990年と比べると、35年で15倍に。持ち家率自体も2人以上世帯、単身者ともに上昇傾向にある。住宅ローンの低金利や50年ローンの登場などがその要因ともされるが、「値下がりを知らない世代」という指摘もある。
青木氏は「(20代は)投資の失敗の経験がない世代。バブル崩壊とかリーマンショックによって投資していたものが目減りした経験がなく、いわゆる投資アレルギーがない世代。これは不動産についても当然下がるというような経験はない。借金をしても資産を増やしながら返していける、そういう感覚を持った世代が現在の20代」と解説した。
不動産コンサルタントの長嶋修氏は「圧倒的な低金利ということがある。なるべく長く組んでおいて、住宅ローンの支払いに余裕を持っておく。貯金ができたら繰り上げ返済してもいいし、株で資産運用してもいいというバッファーを残しておく。そのような考えの方が20代には多いと思う。前の世代のデフレマインドみたいなものはない。社会に出てからずっと不動産、株価も上がり続け、昨今は給与所得も上がり、インフレ気味にもなってきたという、マインドが基本的に上げ潮傾向にあるので、不安が比較的少ない世代とも言えると思う」と語った。
20代で億越えの物件を購入した男性を直撃
