■59歳で東京に移住した夫婦
一方で、東京に移住した夫婦・仲山昌樹さんと仲山法子さん。法子さんは、「30年間、香川で暮らしたが、60歳を前にして、東京に移住をしようと決断した」と話す。そして、香川の自宅も家財道具も処分し、3年前の59歳のとき、東京へと移住した。
移住を後押ししたのは、それぞれの持つ「夢」だった。昌樹さんは「音楽活動、アーティスト活動をずっとしたいという夢があった」。法子さんも「昔、絵をやっていて、田舎だとなかなかそういう活動ができなかったから」だと明かす。現在は仕事の傍ら、昌樹さんはボーカリスト、法子さんは画家として活動している。
東京に住んで良かったことについて、昌樹さんは「(夢に近づく)との出会いもある」。法子さんは「しがらみがないのが1番いい」といい、「コミュニティーがあって、『どこの誰が何をやってるか』が筒抜けだった。それがちょっと苦痛だった」。さらに、この先の田舎暮らしへの不安もあり、「香川にいたときは老後の不安はいつも付きまとってた」と語った。
老後はゆっくりしたいと思わなかったのか。昌樹さんは「全然思わなかった。これからやりたいことができる、第2の人生が始まるんだという感じだった」と答えた。
■「余力ある人生を積み上げられるかが重要」
