高齢化が“クマ問題”の背景に?
また“クマ問題”の背景には「捕獲体制の高齢化」も課題として挙げられた。伊吾田氏によると、狩猟免許の取得者は2011年に最も高齢化が進み2020年にわずかに若返ってはいるものの、免許取得者は高齢となっているという。
ハンターの高齢化について滝川氏は以下のように指摘する。
「計画的にクマに対する対策を取るべきだという自治体や国なりの政策がなかったのだと思う。高額な報酬を払ってでも“インフラ”を整備する意識がなかったのだろう。趣味の人に依存しており、命がけのことを引き受けるかは駆除拒否の話が北海道であったように、無理もないと思う。この体制が脆弱だと気づくのが遅かったのではないか」(滝川麻衣子氏、以下同)
では体制や制度の整理など、今後どのように対応すべきだろうか。
「クマ駆除に対する人員不足と、クマ出没エリアや行動パターンが完全に変わってきていることを踏まえて、鳥獣対策の中長期的な計画・対策が自治体や国から打たれるべき」
「また、趣味のハンターたちで維持しているこの体制頼みにすると、立ち行かなくなるのは火を見るより明らか。専門職員の育成と雇用、報酬の支払いだと思う」
(『ABEMAヒルズ』より)
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