実績のある経営者が日本の課題に挑む全く新しい「実績重視」の提言トーク番組、ABEMA『For JAPAN シーズン3 #21』が9月5日に配信。「地方の力の引き出し方」について議論した。
株式会社CFL 代表取締役 須田修平氏は「日本は『安さが正義』という価値観がどうしても根付いてしまっているが、高く売る力を持たないと持続できないと思う。そのためにはブランディングが大事だ。例えば富山県立山ではドン ペリニヨン5代目の醸造最高責任者を務めたリシャール・ジョフロワ氏が隈研吾氏設計の酒蔵で日本酒を作り、4号瓶を海外に3万円超えの価格で販売している。一方で、姫路のある酒蔵の日本酒は非常に美味しくコンテストで金賞を取っても国内に4号瓶を3000円ほどで販売している。ブランディングの差で価格が開いてしまって非常にもったいない」と指摘した。
株式会社橋川製作所 代表取締役 橋川栄二氏は「私は広島の出身だが、広島は熊野町の化粧筆、呉市の爪ヤスリ、広島市内のマチ針など、日本のトップシェアがいくつもあるが知られていない。PRが下手なんだ」と述べた。
これに対し福岡市長でコメンテーターの高島宗一郎氏は「もったいない。一番を持っていることはすごい資源だ。どうやってブランディングしていくかだが、ある意味“餅は餅屋”というところがある。自分たちだけの発想でやろうと思っても難しいため、上手な皆さんと一緒に発想を掛け合わせることができるかだ」と話した。
ここまでの話を受けて、Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香氏は「マーケティングはすごく重要だが、『自分たちがどのように変わりたいのか』というビジョン・なりたい姿があるはずだ。日本の産業にとって『機能性・歴史はあります』というのは当たり前で、その中に“進化性”や“新しい時代に合わせてどのように変化しているか”を見せることが大切だ」と述べた。


