―選挙をしなければ、衆参両院で自民党は過半数を持たないまま。野党がまとまれば自民党の予算も法案も通らない。何か動く必要があるのではないか。
澤井 石破総理は通常国会を乗り切って予算を成立させたことはすごく評価をしていい面だが、予算面でかなり(野党に)譲った。そんなことを次の通常国会でもやったら、財政が大変なことになる。安定した政権基盤を作るために、政策ごとに連携するのではなく、もっと強い枠組みを作りたいというのが多くの自民党議員の考え方だ。野党からは「石破さんとは組めない」と言われてしまっていたのが、石破おろしをしている人の大半の考えだったと思う。
―今後、自民党・公明党と手を組むような野党は出てくるのか。
澤井 まさにポスト石破候補が誰になるかとセットの話だ。高市早苗さん、小林鷹之さんあたりは保守系、おそらく国民民主党と親和性がいいだろうと言われている。また茂木敏充さんも国民民主党と近い。小泉進次郎さんは日本維新の会と近いし、林芳正さんは割と誰とでもうまくやれると思う。
―石破総理の辞任表明を受けて、今後の政治日程の中で押さえるべきポイントは。
澤井 やはり補正予算案の成立がどうなるかだ。自公政権は物価高対策として給付金一律2万円プラス、子どもや低所得者世帯に4万円をやりたいと言っている。もう石破総理ではないので、変更を迫られるとは思うが、それをどこかの野党と協力して成立させることができるのか。それとも、人によっては減税の方針に舵を切るかもしれない。いずれにしても経済対策が必要なので、それをどのように年内に成立させることがポイントだ。
(ABEMA/ニュース解説)
