サントリーでは“外様”だった新浪氏だが、排除する動きはあったのだろうか。内田氏は「実績も作ってきたため、長期政権になっていた。しかし、佐治家と鳥井家のたすき掛けの経営を交代してやってきた流れの中で、社内では辞めてもらうきっかけを探している、待っている勢力もあったのではないか」と想像する。

 会見でも「『クーデターにはめられた』という言葉を耳にしたことはあったのか」という質問が飛んだ。これに鳥井社長は「クーデターにはめられるのは、たぶん社長だ。言葉もちょっと違うかなという感じがする」と否定した。

 内田氏は「『脇が甘かった』。疑いを持たれるようなことはやらない。ちょっとした判断の誤りで、日本経済を騒がすことが起こり得る。それぐらいコンプライアンスやガバナンスの厳しさが増しているということは、改めて考えなければいけない」と話した。

 コンプラ重視の世の中において、「不都合な情報」は下剋上を可能にする武器とも言える。元東京都知事の舛添要一氏は以前、「やろうと思ったら、なんでも都合の悪い情報を見つけて、引きずり下ろす」と指摘していた。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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