■「レイヤーごとの勝ち負けじゃなくて、縦軸で見るべき」

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 こうした背景がある一方、日本に商機がある分野もあるという。「半導体やクラウド、データセンター、AIの大規模言語モデルなどは厳しいが、その上で動くアプリケーションやコンテンツ、ゲームは強い。畑を借りる“地代”を払っても、その上で付加価値の高いものを作れば、収支は黒字になる。レイヤーごとの勝ち負けじゃなくて、縦軸で見るべきだ」。

 加えて、「ブロックチェーンも日本には大きな会社が少ないが、コンテンツのレイヤーでは、コンテンツ所有者の取り分が増える構造になっている。Web2.0を『縦軸』で見る。もしくはWeb2.0から(ブロックチェーンを活用する)Web3に移行すれば、日本の強みは最大化できる」との見通しを示す。

 政府として一番やってはいけないのは、「無理筋なものを『ここを頑張るんだ』と音頭を取ること」だという。「うまくいったためしがない。諦めてはおらず、勝機があれば応援するが、なかなか……」。

■「アナログの価値を最大化する方向にデジタルを活用すれば、日本は圧倒的に強い」
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