キーワードは「安定した“ネット地盤”」?

総裁選出馬が見込まれる候補者の主なSNSフォロワー数
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 SNS展開の重要性について、石田氏は以下のように語る。

「自民党の総裁選に関しては党員と議員、2つが軸になる。彼らにどのように見せるかという話もあれば、次の選挙で誰が顔になって戦えるか、世論が候補をどう見ているかの参考材料として重要になる」(石田健氏、以下同)

「ただバズればいい、ただヒットコンテンツがあればいいという見方をしているというよりは、安定した“ネット地盤”としてインターネット上で安定した顧客を抱えているかが今回のポイントになると思う」

 前回の総裁選と今回とでSNS戦略に変化はあるのだろうか。

「まず抑えておきたいのは、前回の総裁選で勝った石破氏は特にSNSを頑張っていなかった。したがって、『SNSを頑張ったら総裁選に勝てる』は幻想だろう。従来のように党員、議員に電話をかけて支持を固める、推薦人を集めるシンプルな戦い方が大事だ」

「もう1点、SNSは今や若い世代だけでなく全世代が見るもの。特に中高年あるいは高齢層の方がSNSを見て、投票行動を変えているのではないかと言われている。参政党は強い発信が注目されがちだが、実は神谷氏は10年以上前からSNSを通じてコツコツとネット地盤をかき集めていた。したがって、この1年だけでネット地盤を集めた人はまだ強くなく、ここから5年、10年と育てていけるかの方がより重要なポイントになるだろう」

今回のSNS戦略 重要ポイントは?
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