【写真・画像】「満足できないから続けられる」のん、宮本信子から学んだ俳優哲学と芸歴20年目の自問自答 3枚目
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――のんさんの口から『赤い激流』というタイトルが出たことに痺れます。そもそも昭和カルチャーがお好きなのですか?

昭和カルチャーが特別好きというわけではないですが、好きな作品を見つけたりするとその時代の作品をしばらく集中的に観てしまうタイプではあります。10年前にハマって何度も観ているのは、木下惠介監督の『カルメン故郷に帰る』(1951年)。ストリッパー役の高峰秀子さんが、派手な衣装で田舎の原っぱを歩くミュージカルのような場面では、音の入り方とか画作りがぶっ飛んでいてそこに惹かれました。登場人物それぞれに昭和ならではの大らかさがあって面白いし、ドンガラガッシャンと派手な音が響く中で馬が走って来て、その最中に歌って踊っての破天荒なパワーが大好きです。

――国産初の総天然色映画の魅力を2025年に聞かされるとは…。御見それいたしました。

クレージーキャッツ主演のクレージー映画シリーズも大好きで、中でも『クレージー作戦 くたばれ!無責任』(1963年)がお気に入りです。飲むと元気100倍になってハッスルする“ハッスルコーラ”を営業して回るという、昭和という時代だからこそ許された激ヤバのストーリーで。挿入歌「ハッスルホイ」にハマりました(笑)。

――そのようなクラシック映画をどのように見つけるのですか?

配信サイト経由という、現代的な見つけ方です。昭和中期くらいの作品が配信されると、同じ時代の映画がおススメに表示されたりするので、そこで観てどんどん深みにハマっていくパターンです。

芸歴20年目「挑戦することで周囲を驚かせたい」
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