WRC(世界ラリー選手権)の第11戦が南米チリで日本時間15日まで開催。競技初日から荒れた路面に悩まされるドライバーが続出し、フォードの新鋭ドライバーがバンパーを失いながら激走するワイルドなシーンも見られた。
チリの中南部、ビオビオ州周辺に設けられた16のステージで争われる『ラリー・チリ』は、起伏の少ない平坦な道が多いものの、路面はタイヤに厳しい。その対応にしくじったのか、フォードMスポーツのジョシュ・マッカーリーンは、SS1でいきなりつまずく。両側を鉄条網で囲まれた狭いコースを走行中、ゆるい左コーナーを抜けようとしたところで、バランスを崩してマシンがスピンしかけてしまったのだ。
マッカーリーンはなんとかスピンを防ごうと数秒間粘ったものの、やはり逆らえず、マシンはコース左側の柵を激しく薙ぎ倒しながら1回転半してしまう。その後もステージを走り続けたが、フォード・プーマ・ラリー1のバンパーは半壊しており、見るも無惨な状態となった。
このシーンに解説の松本優一氏も「最近のラリーカーは空力も使って走っているので、フロントのグリップに影響したり、トップスピードも落ちてしまうので、ハイスピードのラリーでは非常に不利な状態」と言及。
同シーンはMスポーツの公式Xでも「危なかった! ジョシュが最初からチームをハラハラさせています」というコメントとともに取り上げられ話題に。マシンもコースも壊してしまったが、乗員には怪我がなかったようで、そこだけは安心であった。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』/(C)WRC)
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