■東京大学にも保守系サークルが誕生
東京大学の山田泰さんは、今年5月に1人で保守系サークル「右合の衆」を新たに立ち上げた。「校内にはサークルの立て看板があるが、左派的な思想がメインストリームになっていて、その偏りを是正したいと思った」と、設立理由を語る。「教授のSNSを見ても『ザ・左翼』という感じで、その教授のジェンダー論が人気の授業になっていたりと、かなりアンバランスだと感じていた」。他のサークル同様に立て看板を作ったり、ビラを配ったりするうちに1人、また1人と仲間が増え、今では10~20人ほどが参加。昨今のニュースや本に触れ、それに対してのディスカッションなどを行っている。
早稲田大学の藤井雄大さんは、81年の伝統を誇る「國策研究會」の代表を務めて3年目になる。戦後80年の今年、サークルでは終戦記念日に靖国神社に参拝。精力的に活動しているが、藤井さんは「保守というのは永遠の微調整。社会にとっては保守と革新のバランスが重要」だと訴える。世界的な風潮を見ても「反移民や反LGBTQが行き過ぎている部分もある。逆に反LGBTQが行き過ぎるのはなぜかと言えば、それはリベラル派がダイバーシティを推進し過ぎ、押し付け過ぎたから。『社会をこうしなくてはいけない』ということに囚われているのは右翼や左翼であり、保守は調整をしていくもの」と主張した。
■保守系大学生から見る日本の政治は
