■保守系大学生から見る日本の政治は

藤井雄太さん
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 それぞれの思いを持って保守系サークルの代表を務める2人は、今の国内政治をどう見るか。「日本人ファースト」を掲げ、新興保守として7月の参院選で躍進した参政党について、藤井さんは「保守は何かという定義は重要だが、参政党は注意、警戒すべき側面がある。外国人の方への攻撃が行き過ぎてしまうと、憎悪を助長してしまう」と述べる。ただ一方で「参政党そのものというより『参政党現象』には向き合わなければいけない。参政党を支持している人は、今まで『ポリコレ』『リベラル』『エリート』のような人たちが、自分たちの素朴な感情や不安に向き合っていないという反発から、参政党現象が生まれた」と見解を示した。

 また山田さんは「参政党自身、自分たちは保守政党ではなく、アンチグローバリズム政党だと述べている。これから保守の定義が変わるかもしれないが、私は保守政党ではないと思っている」とした。

 この参政党現象をもろに受ける形になったのが、保守からの支持を減らしたと言われ、昨年の衆院選、今年の参院選と完敗した自民党だ。藤井さんは安倍晋三元総理亡き後、保守派の人々を繋ぎ止められなかったと説明する。「安倍元総理がある種、空虚な器であるが故に、保守的なものやあらゆるものを融合して束ねた。彼が残念なことになってしまった後に、安倍さんや自民党を支持していた人も、日本保守党、参政党、あるいは国民民主党に(流れて)行ったというのが現状だ」。

 山田さんは自民党の左傾化を感じ取る。「自民党は世界の潮流、いわゆるグローバリズムや新自由主義という路線を継承している面があった。問題点が時間が経つことで明らかになり、我々から見たら左側に移ったと思える」。

■国際社会で日本はどうあるべきか
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