■離婚をきっかけに借金250万円「周囲にバレたくない」

森さん
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 26歳で250万円の借金に悩んでいる森さんは、離婚が借金の始まりだ。「20歳の時に離婚して、その際に慰謝料の支払いが発生した」と説明した。貯金がなかったため、知人に勧められた金利が高いカードローンを利用した結果、「なかなか返済が思うようにいかず」、生活費のために消費者金融から借りたり、クレジットカードをリボ払いに変更したりを繰り返すうちに、借金は250万円まで膨れ上がったという。

 森さんは、債務整理を迷っている最大の理由として、周囲にバレることへの心配や、ひとり親の母親が病気で金銭的に頼れないこと、また亡くなった祖母と母が購入費用を出してくれた自動車は所有しているが「車に愛着があって手放したくない」という点を挙げた。森さんの昨年度の総収入は約340万円で、手取りは月によって変動するが「だいたい23~24万円くらい」だという。

 日比野氏は森さんの状況について「この状況であれば、ギリギリで自己破産しなくても任意整理でなんとかなる」とアドバイスする。同様のケースを多数扱う日比野氏だが、周囲にバレることを恐れる人の場合には、任意整理を勧めることが多いと述べた。また、森さんが自動車という資産を持っていることについて「自己破産しようとすると『車という資産があれば、(売却などによって)破産しなくて済む』となるので、法的整理が使えない」と説明した。

 また日比野氏は2人のケースとともに、若者を取り巻く環境について年収の3分の1までしか貸せないという「総量規制」が「もうほぼ骨抜き状態になっている」と警鐘を鳴らした。お金のトラブルの特徴として「病気やケガと違って、お金のミスは出血もないし、自分に症状が出ない」と述べると、リボ払いなど世の中は「トラップだらけ」であり、勝手にクレジットカードがリボ払いに設定されているパターンもあるため、「自分で学ぶ機会があれば、ぜひ学んでいただきたい」と呼びかけていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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