「%に幅があること」の受け止め方

海溝型地震が発生する危険度ランク
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━━それでもやはり「%に幅があること」に混乱してしまう。我々はどのように危険度を受け止めたらいいのか?

「実は海溝型地震の『危険度ランク』というものも発表されている。Iランク、IIランク、IIIランクと順に危険度は高くなっていくが、今回の2つの確率は共にIIIランクに分類されている。つまり、今回新たに出てきた2つの確率も、これまでの確率も、『南海トラフ地震が発生する確率は高い』ということが示されている」

━━26%以上でIIIランクということは、「60%から90%程度以上」は非常に高いということか?

「その通りだ。政府の地震調査委員会も『いつ起きてもおかしくない』ということを伝えたいのだろう。それに加えて大事なことは『確率に幅があること』だ。地震調査委員会の平田直会長も指摘していたが、確率というものはけっして予知ではなく『30年以内に必ず南海トラフ地震が起きる』と言っているわけではない。30年以内に起きないかもしれないし、今この瞬間に起きるかもしれない。そのくらいに『幅』があるものだと認識した上で家具の固定や備蓄・避難経路の確認などの備えをしておくことが非常に重要なのだ」
(ニュース企画/ABEMA

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