19歳の小野寺は、第17回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス -60kgで優勝し、今年1月にKrushでプロデビューしてから2戦2勝。対する山本も第9回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラスの優勝経験を持つ実力ある25歳。プロ戦績はここまで3戦0勝1敗1分1無効試合。Krush初参戦となる今大会で、念願のプロ初勝利を狙う。
試合は1ラウンドから小野寺がプレッシャーをかけ続け、ジャブやフックを織り交ぜた攻撃で山本をロープ際に追い込む。山本も前蹴りやパンチで押し返し、中央での打ち合いに持ち込もうとしたが、小野寺の落ち着いた前進に押され気味の展開となった。
2ラウンドに入ると攻防は決定的に動く。小野寺が山本のアゴに一発を入れると、これが効いて一気に後退。すかさずロープに詰め、怒涛の連打で山本をダウンさせた。
倒れた山本も意地を見せ、すぐに立ち上がって笑みを浮かべ“全く効いてない”とアピール。ファンも「笑った」「ダウンしたけどすぐに立ち上がった」と反撃を期待したが、立ち上がった直後も小野寺の追撃は止まらず。強烈な一撃で山本は後方にゴロリと一回転しながら再びダウン。ここでレフェリーが試合をストップし、小野寺のKO勝利が確定した。
2度目の“ゴロリ”ダウンでもすぐに立ち上がろうとする姿勢を見せた山本に対し、ABEMA解説・卜部弘嵩は「ルールの話をしていいですか?」と切り出し、「2ラウンドで危険だと思って審判が止めているんですよ。僕はこれが凄く正解だと思っていて、3ラウンドまで待つ必要はないと思っていて2回のダウンでダメージが溜まってるので、基本的には2回(ダウン)で止めていいなというのが僕の見解です」とレフェリーの早めの試合ストップを全面支持。
一方、ファンの反応は「プレリミ(前座試合)はKO2回でいいかも」「いやすぐに立ったら止めないで」と賛否両論だったが、ジムの代表である卜部は「今回山本(選手は)KO負けになってしまったけれど、2ラウンドで止められることで深刻なダメージがなく次の試合もチャレンジできます」と選手の安全やキャリア継続に極めて重要であることを強調していた。
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