■言語化ブームにうんざり…

サトウさん
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 木暮氏は、言語化の時代において、「言語化=明確化」と考える。言葉で伝えないと伝わらない時代になり、「頭の中にある5%しか明確に出来ないことを10%に上げられれば提案の質が2倍になる」とした。また、会社での後輩育成も「背中を見せる」は通用しない時代になり、言語化できないと「上司が教えてくれない」と辞めてしまうと説明する。

 そんな言語化至上主義にうんざりしているのが、臨床心理士のサトウさん(仮名)だ。「誰もが言語化できるわけではない。自分の考えを咀嚼できれば、病む人も減るだろう。言語化を求める上で、インフレしていく懸念もある。『うまく言葉にできる人の方が正しい』という風潮になると、人をだます人も出てくる。自分の納得がいくまで、相手に説明させ続けるモラハラ的なこともできるため、どこかでとどめておく必要がある」。

 ギャルタレントのあおちゃんぺは、「相手に伝わるなら、スラスラ話せなくてもいい。小泉氏のような場合は、『伝わること』に加えて『心を動かすこと』も重要だが、流ちょうに話すことと人の心を動かすことは直結しない。たどたどしくても、自分の言葉で伝えようとする人には好感を持ち、心が動かされる。“言語化”が速度で決まるのは疑問だ」と考えを示した。

(『ABEMA Prime』より)

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