■豊嶋氏「男性を女性にした炎上は問題じゃない。アフターケアが大事」

 豊嶋氏は2016年、“おでんツンツン”動画で炎上し、威力業務妨害容疑で逮捕されるも不起訴となった。その後、本業の自営業を続けながら、子どもたち向けのSNSに関する講演活動なども行っている。

「炎上展」とは
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 豊嶋氏は「『社会貢献』って自分で言うのもダサいけど、できる限りのことをしている。炎上系で困るのは、逮捕まではしっかり報じられるが、不起訴になってもあまり報道されないこと。一度失敗した人が変われないかというと、そうではない。視聴者からは『どうせ反省していない』と言われるけど、本当に反省した上での話であることは理解してほしい」と訴える。

 炎上を取り上げる意義について、日村氏は「メディアが取り上げて、『抑止しよう』『傷つく人を減らそう』と報道することと何が違うのか。イベントで過去の炎上を再生産するのではなく、診断コーナーなどを設けて『自分にも起こり得る炎上』として考えてもらう。いくつか分岐を作り、『こういうことに陥りやすいので気をつけよう』と説明する予定だ」との考えを示す。

 一方、豊嶋氏は「“男性を女性に変えた”という炎上だが、問題はそこではない。これを体験した子どもたちが『良いもの』と思い、炎上した後に責任を取れるのか。その後のアフターケアが大事だ」との懸念を示す。アフターケアの具体的な中身については、「今すぐ答えが出るような浅い問題ではない。どうせ名前を出されるなら、しっかり話し合って、良いものを作る企画にしてほしかった」と述べた。

 タレントの山崎怜奈は「何かをした段階はまだ炎上ではなく、切り抜かれたり動画が拡散されたりして、SNSで誹謗中傷が増えて初めて“炎上”する」との考えから、「炎上した場面だけを体験しても、『炎上を体験した』とは言えないと思う。ショッピングカートに乗ったことは“点”でしかなくて、“炎上”はその先にあるのではないか」と、イベントで体験すべき本質を問いかける。

 これに日村氏は「今回期せずして、炎上展が炎上して、罵詈雑言を書かれる経験を目の当たりにした。だからこそ、そこで辞めずに、エンタメを通して皆さんに何かしらの気づきを得てほしい。今回のご意見やご指摘は身に染みる部分があるので、それを生かしながら、少しでも社会に役立つような意識で挑みたい」とコメントした。(『ABEMA Prime』より)

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