物価高どうなる?「実質賃金がプラスになる可能性」も?

円安による物価高は?
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 円安は輸出関連企業の業績を後押しする一方で、輸入物価の上昇につながる可能性がある。今まさに国民が直面している物価高はどうなるのだろうか。

「あくまで日銀やエコノミストの見通しだが、これまでの食料品の値上がりのペースが鈍化することなどでインフレが落ち着いてくる。少し我慢すればインフレも落ち着いてくる。一方、来年の春闘が今年並みの結果になれば来年度については、実質賃金がプラスになる可能性は出てくるのではないか」

 アメリカで利下げが進めば、円安がこのまま進む可能性は低いと分析する永濱氏。今後の“注目ポイント”を以下のように語った。

「適度な積極財政なら今みたいに株が上がるのだが、あまりにも財政をやりすぎると数年前にイギリスであったトラスショックのように株、債券、為替が全部売られる“トリプル安”になる可能性がある。ある程度規律が保たれた形での積極財政というのが求められると思う」

 また注目は、財務大臣の人事だという。

「マーケットが一番注目しているのは財務大臣が誰になるかである。宮沢税調会長の辞任の報道が出たことにより株価の上昇に効いている。国民民主党との連携の観測を強めたことになったためだ。国民民主党は連携を組むときに『党の税調会長が宮沢氏だと組めない』と言っていた。辞任するということは国民民主党との連携が強まる可能性が高く、場合によっては連立入りをすることにより玉木氏が財務大臣になるともう1段の株高になる可能性があると思う」

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