■「全権を握っているのは麻生さん。“ついに縁切りの時が来た”とメラメラしているのでは」
元朝日新聞政治部でジャーナリストの鮫島浩氏は、「裏金問題が発覚した後、衆議院・参議院と2回選挙があったわけで、公明党はここで離脱していなければならなかった」と指摘。その上で、「石破政権のナンバー2だった菅副総裁と公明党・創価学会が仲良しなので、“自分たちを理解してくれる人が自民党のど真ん中にいるなら離脱しない”と。それが今回、高市さんになった」と述べる。
大きな影響力を持っているのは麻生副総裁だという。「まさに“キングメーカー”で、全権を握っている。麻生さんは『公明党との連立解消』が昔からの持論で、半ば隠さずに言ってきた。これまでは菅さんや二階さんなど公明親派がいたために思いどおりできなかったが、高市執行部を見るとみんな麻生派。『味方がいなくなった』と、誰よりも衝撃を受けたのは公明だ。麻生太郎、85歳、“ついに縁切りの時が来た”“野望が達成される時が来た”とメラメラしているのではないか」。
また、閣僚人事や解散総選挙についても言及。「国土交通大臣のポストはずっと公明党が担ってきた。自民党も“おいしいところをやっている”と怒っていて、近くある内閣改造で麻生さんは切りに来ると思う。これは宣戦布告だ。ただ、自公過半数割れの中で、公明がいないと高市さんが総理大臣になれないかもしれない。今は低姿勢でいって名前を書いてもらい、なってしまえば天下だ」と、独自の見解を展開した。
これに平井氏は「ありえないと思う」と反論する。「今回公明は文句を言っているが、小選挙区で票を回してくれるし、一緒に組むのに自民にとってこんな良い政党はない。いくら麻生さんが嫌いでも、自民側から切ることはないだろう。どうも『政治とカネ』の話がまとまらないようだが、公明は(裏金問題で処分を受けた)萩生田さんを切れと言っているのではないか。しかし、自民もそれはできないので、“企業団体献金については真摯に、前向きにやります”と言えば納得すると思う」とした。
■連立めぐり国民民主の影?
