■立憲・維新・国民・公明で組めば過半数に

青柳陽一郎氏
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 現在、衆議院で自民党は196議席、公明党は24議席。過半数「233」には13議席足りない。ここに日本維新の会(35議席)、国民民主党(27議席)のいずれかが加われば過半数に達するはずだったが、連立が解消され自民党には更なる逆風となる。。立憲民主党(148議席)に日本維新の会、国民民主党、そして公明党の4党で結集すると「234」にとなるため、ギリギリ過半数に届く。また共産党(8議席)、参政党(3議席)、社民党(1議席)といった他党の票も合わせれば、数字の上では野党連立による政権交代は十分可能になっている。

 野党第一党・立憲民主党の青柳陽一郎国対委員長代理は「我々野党としては立憲民主党、国民民主党、日本維新の会の3党を軸に塊が作れれば、まさに政権をひっくり返せると考えている」と語る。また「その時には政策のすり合わせが必要だ。政治改革、企業団体献金の禁止のところなどは、(与野党間で)全く折り合いがついていないが、野党だけならまとまる可能性が高い。ガソリンの暫定税率の廃止も野党はまとまっている。消費税の問題もそうだ。少なくとも、この3つを実現するだけでも政権交代する価値はあるし、その上で解散して国民に信を問うのでもいい」と、長期でなくとも自民党から政権を奪う意味合いを訴えた。

 共産党・辰巳孝太郎国対副委員長も、政権交代によって「自民党政治そのものを大元から変えるべき」と強く主張する。「古い自民党政治が継続されている。裏金問題にしても、萩生田さんを幹部に登用する話も出ているし、これでは麻生派閥の政治だ。自民党政治を終わらせるためにも、大きな塊になって政権を取るべき」と述べた。

 かつて、野党連立の鳩山政権時には大臣も経験した社民党・福島みずほ党首も、今が絶好機だと声を大きくする。「自民党総裁を総理大臣にしないために、野党結集すべきだと思う。高市さん自身は戦争への道、憲法改悪、歴史修正主義。選択的夫婦別姓や同性婚にも否定的で、人権がものすごく後退する。衆議院選挙も参議院選挙も(有権者は)自民党に『NO』だった。企業団体献金を禁止しない、そして裏金議員の人たちを重用する、第2次麻生内閣だ。これは古い自民党の復活。だから、自民党総裁が総理大臣にならないように頑張りたい」とした。

 番組に出演した4人の中で、姿勢が異なったのが参政党・梅村みずほ参議院国対委員長だ。「自民党の総裁選において高市さんが勝利されたことは、我が党としても重なる政策が多かったので、非常に好意的に受け止めている」と高市新総裁の誕生を歓迎する。「確かに私たちは野党で、自民党がダメだから参政党が生まれたと日々言っている。政権を倒すために力を合わせたいという気持ちもありながらも、そのために政治家をやっているわけではない。国を守り、成長させ、国民を幸せにするために政治をやっている。政権が倒れれば、それで終わりではない。その先を見ても、どう組閣していくのか、どんな政策をどう実現するのかの見通しがないまま、目の前の目標だけで突き進むことはできない。総合的に判断することが必要だ」とも語った。

■2009年の政権交代、民主党政権時には何が
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