■「SNSでは『WLBを捨てないとダメだ』など異なる文脈で拡散してる」

たかまつなな氏
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 そんな中、注目されているのが高市氏の発言だ。たかまつ氏は「トップが堂々と宣言してしまうことの悪影響は大きい。高市氏は総務大臣時代に、働き方改革を進め、WLBに理解がある。他者に強いている発言でないことは明らかだが、SNSでは『WLBを捨てないとダメだ』など異なる文脈で拡散している」と指摘する。

 一方で、壁画アーティストの赤澤岳人氏は「ワークしている人を『仕事なんかに熱くなって』などと押さえつける文脈ばかりで語られるのが嫌だ。そもそもワークとライフは対等ではなく、ライフの中にワークが入っている。バランス取るのは当たり前で、働きたきゃ働くし、しんどいときは休めばいい。経営者などが『仕事が楽しいから』と働きすぎてしまうことへの警戒はわかるが、『働くことは悪』として語られるのは果たして良いのか」と考える。

 たかまつ氏は「働き方改革関連法で改善はしてきたが、女性管理職は思ったよりも増えていない。やはり子育てなどとの両立が難しく、企業内での評価体制や仕組みが変わりきっていない」といった課題を示す。

■「社員にどこまでセルフコントロール権が与えられるか」
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