「急すぎて怖い…」金価格上昇の背景とは?

国内の金価格
拡大する

 金の価格は今年1年で約50%、10月に入ってからも約10%上がっている。エコノミストの崔真淑氏は、その要因を以下のように語る。

世界の中央銀行も個人投資家も、アメリカのドルを売って金を買う動きが続いていることだ。さらに機関投資家も、今まで金は2~3%持っておけば良いとされていたが、これだけ上がっているため『持たないと損だ』となり、急激に買いが集まっている」(崔真淑氏、以下同)

「背景としては、トランプ政権の動向が見えないところにある。財政出動も減税もするということで、ドルの信用や財政に対する不安の声もあり、ドルの“目減り”が懸念されている」

 この動きは、いつまで続くのだろうか。

「これまでは中国や東側諸国がメインで買っていたのが、今年の9月以降は日本やヨーロッパ、アメリカというあまり金を買っていなかったところが急激に買っている。いよいよ最後の主体となるところが買い始めてきているため、本当に続くのか気になっている」

 崔氏は、値上がりについては「控えめに言ってもかなり異常」だとしつつも「長い目で見て金を一部持っておくのはすごく大事」だとしている。金には6000年にわたって基軸通貨のような働きをしてきた歴史の重みがあるからだ。

 では金は、どのような形で保有すべきだろうか。

「ETF(=上場投資信託)で買うとか、グッドデリバリーの資格を持っている貴金属店で積み立てをするのも良い。ただし金のETFだと言っても裏付け資産がなかったり、いざとなったら現物と交換しなかったりするETFもあるため、きちんと選んでほしい。また急激に上がったものは急激に下がることもあるため、全財産を金に、とは絶対にしないでほしい」

(『ABEMAヒルズ』より)

この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(3枚)