■サラダチキンよりから揚げ、とろろそばよりラーメンがいい!?
カロリーに対する考え方が、大きく変わってきた流れはどんなものがあったのか。「20世紀の頃はカロリー制限が減量法であり、糖尿病の治療法であると、医者も含めて教わっていた。ところがこの15年で、実はカロリーを計算してカロリー制限するよりも、たんぱく質と油は、いつ何時食べてもいいから糖質だけ控えたという方が、体重も糖尿病も高脂血症もよくできるというのが、2008年に論文で出てきてひっくり返った。その栄養学の大転換に、まだついていけていない病院もある」と、まだ歴史が浅いという。
さらに「日本糖尿病学会でさえ、カロリー制限は太った人の限定的なもので、太っていない人にはエビデンスがなく、糖質制限は体重に関係なく血糖の改善に有効だとガイドラインを改定したのも、去年の話。施設がついていけないのも仕方ない」と紹介した。
日常生活において、糖質を控えてタンパク質・脂質を多く摂取するには、どんな食べ物を選んでいくべきか。番組では、サラダチキンよりもから揚げ、おにぎりよりもハンバーガー、とろろそばより二郎系のラーメンがよいと紹介した。「とろろそばは、山かけのところも糖質で、そばとのダブルで糖質になる。二郎系のラーメンについては、麺の上に野菜が乗って、肉が乗っているので食物繊維とタンパク質、脂質が入る。さらに二郎系だと店によっては麺半分という選択ができる」と、ダイエットには正反対に位置していそうなラーメンも、種類や食べ方によって理想的なものになるという。
また、血糖値の上昇については、アルコールの摂取も有効だと語る。「血糖の安定化には酒が有利になる。酒を飲んでおくと、食後の血糖の上昇が緩やかになる。蒸留酒は糖質がほぼないのでハイボールや焼酎は最高。ビールとから揚げの組み合わせも悪くないが、糖質ゼロビールなら完璧」とも紹介した。
例としてはフランス料理、京料理の懐石なども理に適ったものだという。「フランス料理も、体を動かさないフランスの貴族たちがあれを食べて、そんなに体を害さないように出来上がっている。京都の懐石も、先付けから食べていって、最後の締めでお米を少量という食べ方は、まさに京都の貴族たちが健康を害さないように食べていたということ」。
(『ABEMA Prime』より)

