欧州遠征中のなでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は、日本時間の10月25日にイタリア女子代表、29日にノルウェー女子代表と国際親善試合で対戦。この2試合に向けた予想布陣をまとめた。
23名を招集したニルス・ニールセン監督は、メンバー発表会見で「ここからは、第2フェーズに入る。選手を知る段階から、より結果を求める段階に入る」と明言。就任後の10試合は4-3-3システムを固定したうえで、様々な選手をテストしてきたが、最初の大きな目標であるアジアカップは来年3月に迫っており、ワールドカップも2027年6月と時間が限られている。
指揮官は「アジアカップまではある程度は同じメンバーで戦いたい。もちろん常に門戸を開いているが、これからは準備ができている選手で戦いたい。全員に均等な出場時間を与えることは、おそらくもうしない」と語り、FIFAランキング12位のイタリア、同13位のノルウェーという強豪と戦える貴重な機会だけに、可能な限りベストメンバーでの戦いになりそうだ。
ポジション別に序列を見ると、まずGKは山下杏也加(マンチェスター・シティ)が絶対的な一番手。今夏にスペイン移籍を果たした平尾知佳(グラナダ)が二番手、大熊茜(INAC神戸レオネッサ)が三番手となる。
最終ラインは、いずれも膝の大怪我を乗り越えた清水梨沙(リヴァプール)が1年3か月ぶり、遠藤純(エンジェル・シティFC)が1年10か月ぶりの復帰。ニールセン監督は「清水は世界でも有数の右SB。右のほうが合っているが、(リバプールで担っている)左でプレーしてもらう可能性もある」と大きな期待を寄せる。また、クラブではトップ下も担っている遠藤については、「左利きの選手の少ない中で、彼女は素晴らしい左足のクロスを持っている。現時点では左サイドのSBかウイングで考えている」とコメントした。
右SBは複数の選手を試してきた懸案ポジションで、左SBは主力の北川ひかる(エヴァートン)が怪我により招集を辞退。この状況を考えると、清水と遠藤がいきなりレギュラークラスと見ていいだろう。左右をこなす守屋都弥(エンジェル・シティFC)、北川の代役として初招集された白垣うの(セレッソ大阪ヤンマーレディース)が控える形になるか。
CBは今夏にイングランド移籍を果たした19歳の古賀塔子(トッテナム)がもはや大黒柱。彼女を軸に熊谷紗希(ロンドン・シティ・ライオネス)、南萌華(ブライトン)、高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)らがスタメンの座を争う構図になるだろう。
中盤は多士済々で選択肢が豊富
