■高市総理がトランプ氏にハマる極意

トランプ氏にハマる極意
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 第1次トランプ政権時代にアメリカ通商代表部(USTR)で交渉官を務めたデビッド・ボーリング氏は、「ポイントは『日本はアメリカにとって負債ではなく資産だ』と理解してもらうことだ。トランプ氏はビジネスマンで『資産か、負債か』で考える。そのためには『もっと防衛に予算を割く』といった発言が求められるかもしれない。『アメリカのビジネスへの投資も積極的に行う』と示すことが重要だ」と語る。

 また、「高市氏と安倍氏の関係をしっかり理解してもらうことも必要だ」とする。「安倍氏とは非常に近い関係にあり、共通点もあった。とくに移民政策などでは保守的な考えを持っている。それに加えて、トランプ氏をできるだけ立てて、気分を良くする必要がある」。

 安倍氏と高市氏の違いについては、「安倍政権の当時は、衆参ともに与党が過半数を占めていて、非常に政治的な強さを持っていた。しかし高市政権にはそれがない。自民党と維新で過半数に近づいているが、少数与党だ。こうした政治的基礎力には欠けているが、高市氏が持っている強みもあるため、さほど日米関係にマイナスにはならないだろう」と見ている。

■日本の交渉の強みは?
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