■日本の交渉の強みは?
日本の交渉の強みは、どこにあるのか。「日本は世界でもベストな交渉能力を持っている。首尾一貫して整合性があり、方向性がはっきりしていて、きちんと効果をもたらす。その信頼感は、トランプ氏にもある。日本にとって一番のメリットは、トランプ氏が問題を解決したい現実主義者・実践主義者であること。ヨーロッパやカナダと比べても、日本は相性がいい」。
石破政権での交渉を振り返り、「関税交渉では日本が有利な方向に持っていくことができた。インドはできていない。日本は焦点を絞り、『アメリカから何を買うべきか』『何を投資すべきか』をパッケージとして示した。赤沢亮正経済産業大臣(当時は経済再生担当大臣)のリーダーシップもあったが、日本が実践主義を示した成功例だ」と評価した。
■「円安を問題視していない。一番の優先課題は関税だ」
