「リレー・フォー・ライフ」の寄付金で“がん医療発展”へ
事前に行われた説明会には初めて家族で参加する人や、毎年参加しているチームが集まる中、がん研究に取り組む横浜市立大学理学部講師の佐藤拓輝さんの姿も。
「元々母ががんだったのがきっかけなんですけど、亡くなった後にがんということを知って、『なんで自分で聞かなかったんだろう』とそのときにすごく思い悩んだ。自分でがんを勉強しなきゃいけない、がんを知らなきゃいけないというふうに思った」(横浜市立大学理学部講師・佐藤拓輝さん、以下同)
がん研究に取り組む佐藤さんが研究しているのは、抗がん剤の副作用による手足の痺れや痛みの予防、治療法の開発。研究には、実際にリレー・フォー・ライフのイベントで集まった寄付金が使われている。
イベントに参加するだけでなく、会場で講演も行っている佐藤さん。会場で出会った参加者らの声が、自身の研究にも大きな影響を与えていると話す。
「実際に痺れで悩んでいる方からお声がけいただいて、『取り組みをしてくださってありがとうございます』と言われた。私は大学で基礎研究をして『ありがとう』と言われることは全くなかったので、期待してくださっているんだとそのときに感じた。当事者の声を聞いて課題に取り組んで、それを臨床に届けるこのプロセスを研究者として担うことが責任だなと感じて、自分のキャリアにすごく大きな影響があったなと思います」
「ひとりじゃない」つながるがんサバイバーの想い
