■今も大きく残る台風の爪痕
人口7000人弱の八丈島。現在でも152軒が断水し、8世帯11人が避難所での生活を余儀なくされている。徐々にインフラが復旧しつつあるとはいえ、今でも水不足が続く。土砂災害で水源や浄水場が被害に遭い、一新が必要なエリアも出た。さらに氷が作れず、漁業も停滞・出荷不能に陥っている。台風後も悪天候が続き、飛行機・船の欠航も多く、物流も滞っている。危険な状態が続いていたため、島外のボランティアもようやく11月に入ってから受け入れがスタートするといった状況だ。
八丈ビューホテル取締役支配人の宮代昌秀氏は「(被災から)3週間を超え、生活にストレスを感じる方々が多くいる。少しずつ経済を回そうとはしているが、普通郵便でも通常は3日のところ、6日から最長2週間くらいかかる。その上、引き続き天候が非常に悪化していて、欠航が毎週起きている。一時はやはり救援物資が最優先で、そこが徐々に薄れてきたところで、ようやく我々の生活物資が来るかなという時に、天候が悪化していろいろなものが滞っている」と現状を伝えた。
現地を取材した8bitNews代表・堀潤氏は「倒木という言葉では想像しがたいかもしれないが、倒れた木が家の屋根を貫通し、でも中はなんとか住めるという状況もある。この倒木を処理するための重機も人も足りていない。ここはやはり公助がしっかり入って支えていくべきだ。畑を見に行こうにも、ずっと雨が降っていてまだ危ないし、今後の事業開発にも影響が出る。本当に支援が必要だ」と訴えた。
■合計11台のキャンピングカー「1台も使われてない」
