久保のコンディションはいかに?

初招集された後藤啓介。(C)Getty Images
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 右WBは10月のブラジル戦で故障した伊東純也(ヘンク)が選外となり、堂安律フランクフルト)が主戦。この背番号10がシャドーに回れば、菅原由勢(ブレーメン)と佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)に出番が回ってくるだろう。

 左WBは三笘薫(ブライトン)が怪我で2回連続の選外。一番手が中村敬斗(スタッド・ランス)、二番手が前田大然セルティック)という序列だろう。ただ、前田も故障明けだけに、層の薄さはやや気がかりだ。

 ちなみに、今夏に移籍したレッドブル・ザルツブルクで、公式戦17試合で4ゴール・4アシストと結果を残して初招集された北野颯太(レッドブル・ザルツブルク)は、2列目を主戦場とするテクニシャン。ただ、森保ジャパンはアタッカー系をWBで起用するケースが多く、北野もシャドーが基本になるだろうが左WB起用もなくはない。指揮官も「今はザルツブルクの戦術に非常に順応してきており、アグレッシブに攻守に関わりながら、得点チャンスに絡むシーンも増えている」とインテンシティーの高さを評価している。

 シャドーは、久保建英(レアル・ソシエダ)と南野拓実モナコ)がもちろん核。ただ、久保は9月シリーズで足首を痛めてからコンディションが安定していない。森保監督は「(プレー)できるという判断で招集させていただいている。直近の試合のプレーを見て、キレ自体は間違いなくあったし、クオリティーもあったと思う」と語っているが、11月1日に試合復帰したばかりであり、2試合でフル稼働するのはさすがに難しいか。そのため堂安、鎌田、町野修斗(ボルシアMG)というマルチロールをシャドーに回す機会も十分にありそうで、初招集の北野にもチャンスはあるだろう。

 CFは10月シリーズで2試合連続ゴールを挙げた上田綺世(フェイエノールト)がエースで、小川航基(NECナイメヘン)と町野が続くここ最近と同じ序列。そこに森保監督は、20歳の後藤啓介(シント=トロイデン)を初招集して新風を吹かせてきた。

 後藤は191cmと今回のフィールドプレーヤーでは最もサイズに恵まれ、足下のテクニックにも定評がある逸材だ。指揮官は「どういう素質があるか、どういう成長をしているかを我々も追ってきた。アンデルレヒトでなかなか出場機会には恵まれていなかったが、今はシント=トロイデンでレギュラーを掴んでいる。得点力は魅力だと思うが、試合の流れ全般に関わるところ、運動量の多さも良さだと思う」と語っており、北野と並んで北中米W杯に向けた秘密兵器になる可能性を秘める。出番が与えられれば必見だろう。

 9月シリーズは大きなターンオーバー、10月シリーズは可能な限りメンバーを固定と、直近の森保監督は異なるアプローチで2試合を戦ってきた。年内最後の代表活動であるこの11月シリーズは、どんな戦略を立て、どんなメンバーをピッチに送り出すのか。注目したい。

ABEMAサッカー日本代表
 

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