■精神的に追い詰める毒親から逃げる当事者

希空さん(30代)
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 逃げる被害者は、DV以外も…。希空さん(30代)が逃げた相手は、ヒステリックに怒鳴り、精神的に追い詰める毒親だった。「もう殺すか死ぬかしかないと思った。でも逃げ出したら少なくともプラス1日は生きられると思った」。

 親が不在の隙をついて、最低限の荷物を持ち、行く当てもないまま1人で逃げたが、「住まいの確保が結構難しく、選択肢がネットカフェかマンスリーになってくる。当然だが、お金がめちゃくちゃかかってしまう。持ち出したお金は、その月に使い果たした」と明かし、キャッシングで生活している。

 現在も見つからないために、転々とする日々。しかも、持病がありすぐには働けなかったため、行政に頼ろうとしたが、「『いわゆる身体的DVがない、かつ配偶者の問題ではないので取り扱えない』。あちこち電話をかけているような状態だ」という。

 金銭面に関しては「親の家賃まで私が払っている状況なので、かなり重たい」と話した。

■「全てを捨てて逃げるぐらいの覚悟をしないと難しい」
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