【WRC 世界ラリー選手権】第13戦 ラリージャパン(11月9日/デイ4)
 世界ラリー選手権(WRC)の『ラリージャパン』は9日に最終日を迎えた。
 愛知、岐阜の山岳地帯が舞台のターマックラリーだが、最終日は雨で荒れたコンディションとなり、この悪条件下で、表彰台争いを繰り広げていたドライバーにアクシデントが発生した。
 
 事故が起きたのは、デイ4のオープニングステージとなるSS15。前日まで総合3位につけていたヒョンデのアドリアン・フルモーは左、右と連続するS字の最初のコーナーで曲がりきれず、コースを逸脱した。マシンはコース脇に右側のタイヤを落とした後、右側面が立木などに激しく衝突。この衝撃でマシンは右側のドアが完全に外れてしまい、フロントガラスもひび割れる深刻なダメージを負った。フルモーはマシンを停止させた後、カメラに向かってお手上げを示すように両手を上げ、呆然とした様子を見せた。
 
 この鮮烈なクラッシュの模様は、WRCの公式Xでも取り上げられ「フルモーがSS15のゴール地点に、コ・ドライバー側のドアが完全に外れた状態で到達」と驚きをもって伝えている。フルモーは「フロントガラスに霧がたくさんあり、視界が悪かった。左コーナーは泥だらけで、少しワイドになり、木にぶつかってしまった」とコメントしている。
 
 フルモーはこのアクシデントによりデイリタイアとなり、前日の勝田貴元(TGR-WRT)同様、表彰台圏内にいながらの痛恨クラッシュ。荒れた最終日のラリージャパンに鮮烈なインパクトを残すアクシデントとなった。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』/(C)WRC)