保護者の過剰な要求を分析 「9割が自分自身の悩み」

過剰な要求 心理士などと分析
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 それは「訴えの多くは保護者自身の悩みだった」ということだ。市の担当者は「保護者自身が虐待を受けていたケースや、話の9割が保護者自身と両親、職場との関係の悩みだった事例もある」としている。また、子供との向き合いに不安を抱えていた保護者が率直にその気持ちを伝えられず、学校の対応への不満として訴えていたケースもあった。

 担当者は「訴えを苦情と思うよりも背景の課題に踏み込めたらと考えている」と話しており、市では心理士などが保護者のケアにもあたっているという。

 ニュース番組『わたしとニュース』のハレバレンサーで弁護士の三輪記子氏は、以下のように言及する。

「(保護者の悩みにまで対応するのは)先生の本来業務ではなく、専門家に任せられる仕組みがあれば安心して専門家のところに行ってもらえると思う。仕組みがないと『自分が引き受けなければならない』となってしまうため、教職員の方の負担軽減のためにもケアの仕組みが必要。『社会として支えていく』というようになれば、働きやすく子どもも学べ、みんなで成長できる社会になっていくのではないかと思う。(心のケアをする)プロをもっと育てていくべきだ」(弁護士・三輪記子氏)

(『わたしとニュース』より)

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