専業主婦への回帰の波は日本にも来る?

街の声
拡大する

 「トラッド・ワイフ」という“専業主婦”的な生き方が、なぜ欧米のZ世代など若い人の間で支持を広げているのか。

 イギリスの研究では「トラッド・ワイフ現象は伝統への回帰ではなくバランスを求める懇願」とある。18~34歳の女性1000人を対象に調査したところ、男性は稼ぎ手、女性は世話役というモデルを望んでいるというより、不安定で過重な仕事のプレッシャーからの逃避先として、トラッド・ワイフ的な生き方に惹かれていることがわかったという。

 このトラッド・ワイフ旋風、専業主婦への“回帰の波”は日本にも来るのか。街で聞いた。

「男性に養ってもらうのがとてもいいことかと言われたらそうは思わないが、“昔ながらの主婦”はいいなと思う。家族のことだけを考えていられる状況に、自分がいることがひとつの幸せの形」(30代 専業主婦)

「私もそっち派(トラッド・ワイフ)。でも、働きたい人もたくさんいるので、自分がよければいいのでは」(30代 専業主婦)

「子どもが2人できてフルタイムの復職は難しい」(30代 会社員)

「妻の年収があがったら、僕は専業主夫になりたい」(40代 会社員)

 この街の声を聞いて、瀧波氏は「専業主婦は無償労働とされている。そこが問題だと思う」とコメントする。

「例えば専業主婦になったとき『給料は誰のもの』という話になる。家賃や生活費を抜いて残った分を、私だったら、夫と妻半分ずつ、それぞれの名前の口座に入れる形だったら専業主婦になってもいいと思う。しかし、専業主婦の給料、家で働いた分は、お金に換算すればいい値がするようなものだけど、家計の中では無いことにされている」(瀧波ユカリ、以下同)

6割以上の女性が「仕事と子育ての両立に不安」
この記事の写真をみる(6枚)