この声を聞いて瀧波氏は「一昔前だと、男性と同様に働くのはスーパーマンにならなきゃいけないと言われていて、そこにさらに子育ても両立となったら、もうスーパーマン×2」とコメント。
では、仕事と子育てを両立するのが無理だとなったとき、欧米で「トラッド・ワイフ」現象、すなわち“専業主婦回帰”への支持が広がっているように、日本でも仕事を辞めて専業主婦の道を選ぶのかというと、必ずしもワークを諦めるのではない側面も見えてきた。
「仕事と子育ての両立への不安が原因で、妊娠や出産を諦めたり、時期を遅らせることを考えたことがあるか(男性はパートナーの妊娠や出産について)」という質問に対して、子どもがいる人の4割以上、子どもがいない人の3割以上が「ある」と回答した。
ワークを諦めるのではなく、ライフを諦める人も一定数いるという結果を受け、瀧波氏は「躊躇するのはすごくわかる」と話す。
「上の世代が苦労しているのを見ると、『ああ、だったらな…』となる。男も女もバリバリ働かないとやっていけない、生きていけないという社会に問題があると思う。」
主婦の変化を研究している跡見学園女子大学の石崎裕子准教授は、「働いていると、子どもを持つことが非常に難しい社会になっている。子育てをする人が少数派になりかねない。社会のあり方を変える必要がある」と指摘する。
まさにこの社会の変え方こそが、難しい問題だが、瀧波氏はどうすれば社会が変わると考えるか。
「少子化の責任を女性に押し付けないこと。そのためには企業が男性の育休などを支援する。男性もお迎えに行けるよう早く帰してあげる。それも国が支えるというシステム。システムの問題だから、システムが変わるべき」
(『わたしとニュース』より)
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