家にお邪魔して話を聞くと、キショップさんというその男性は「うちは一族代々ヒンドゥー教なんだ。ヒンドゥー教には4つの階級があって、うちの一族はバラモン(最高位)だった。その階級というだけで周りから慕われる。でも親が亡くなった後、自分を見つめ直してキリスト教に改宗した」とクリスチャンになった経緯を説明。周囲の反対を押し切り、階級を捨てキリスト教に改宗し、生活は大きく変わったという。「改宗したおかげで、毎日安い服だ。それでもキリスト教の自由な考え方に共感したんだ」とキショップさんは語った。
なお、インドで暮らすキリスト教徒は、わずか2.3%。キショップさんには妻と息子がいるが、息子はヒンドゥー教の神・シヴァを信仰しており、親子で信仰する宗教が異なっているのだという。キショップさんは隣の部屋にいる息子に聞こえないよう声をひそめ、「思想の親子喧嘩だね」と少し複雑そうに話していた。
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