そこで、依頼者側の公式Xアカウントに寄せられた情報の中から、3人の有力な情報提供者にあたってみることになった。

 1人目の情報は、「母親がほっかほっか亭のロゴを担当した」と聞かされていたというものだったが、探偵は当時の年齢(当時20歳ぐらい)と50年前という期間が合致しない可能性があると指摘した。

 2人目の情報は、「父親の知り合いの蕎麦屋の店主の大西さんがロゴを書いたと幼い頃から聞いていた」というものだった。桂探偵は「蕎麦屋さんの大将が字を書くっていうのもおかしな話じゃないですか。なんか勝手に言うてはるだけ」と疑念を抱いた。

 3人目の情報は、「別れた夫が、自宅で『ほっかほっか亭』のロゴを書いているのを横で見ていた」というものだった。その夫は、兄が経営するデザイン会社に勤務しており、その会社が弁当屋の仕事を請け負ったのが最初の仕事だったという。この情報が最も説得力があると思われたため、桂探偵は話を聞きに行った。

 デザイン会社の社長は、「ロゴのコンセプトは私どもでやりました」と証言し、デザイン自体は別れた夫がいくつか書いたと説明した。そこで、当時の創業メンバーである社長に電話をかけて聞いてみると、この事実が正しいことが判明した。

そんな中、もう1人のデザイナーが浮上